今回は、令和4年9月22日に国税庁が公表した「インボイス制度の事前準備の基本項目チェックシート」についてご紹介いたします。
インボイス制度の概要
みなさん、ご存じかと思いますが、
令和5年10月1日からインボイス制度がスタートします。
インボイス発行事業者になる場合は、
原則、令和5年3月31日までに登録申請手続きを行う必要があります。
今回公表されたチェックシートは、
インボイス発行事業者として登録を受けるか判断する際の確認事項や、
登録を受ける場合の事前準備事項等の参考としていただくために、
基本的な項目をまとめたものです。
「登録編、売り手編、買い手編」と3つに分かれており、
それぞれの観点から検討及び留意すべき事項を示しています。
登録編
まずはインボイス発行事業者の登録要否の判断から行います。
インボイス発行事業者の登録を受けるかどうかは事業者の“任意”です。
現在、免税事業者の方であっても、
事業の内容などに応じて、登録を受けるか検討しましょう
詳しくは、過去に掲載した「インボイス制度と免税事業者」を参照ください。
登録編検討内容
- 売上先がインボイスを必要とするか検討しましょう
- 登録を受けた場合・受けなかった場合について検討しましょう
- 登録を受ける場合は、登録申請書を提出しましょう
売り手編
次に売り手としての準備に取りかかりましょう。
インボイス発行事業者としてインボイスの交付義務を果たすために、
登録を受けた旨や何をインボイスとするか等について検討しましょう。
売り手編検討内容
- 取引ごとにどのような書類を交付しているか確認しましょう
- 交付している書類等につきどう見直せばインボイスとなるか検討しましょう
- 売上先に登録を受けた旨やインボイスの交付方法等を共有しましょう
- インボイスの写しの保存方法や売上税額の計算方法を検討しましょう
- 必要に応じて価格の見直しも検討しましょう
買い手編
その次に買い手としての準備に取りかかりましょう。
仕入税額控除を適用するために、
受け取る請求書等が記載事項を満たしているか等について検討しましょう。
買い手編検討内容
- 簡易課税制度を適用するかを確認しましょう
- 自社の仕入れ・経費についてインボイスが必要な取引か検討しましょう
- 継続的な取引については、仕入先から受け取る請求書等が記載事項を満たしているか確認し、必要に応じて仕入先とも相談しましょう
- 受け取った請求書等をどのように保存・管理するか検討しましょう
- 帳簿への記載方法や仕入税額の計算方法を検討しましょう
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【外部サイト】インボイス制度への事前準備の基本項目チェックシート(国税庁)
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