はじめに
国税OB税理士の日高です。
法人企業の経営者様・経理担当者様に向け、税務調査への対応について数回に分けてお話していきたいと思います。
初回である今回は、税務調査(法人税)への対応についてお話いたします。
税務署からの税務調査(法人税)に関する事前通知
税務署からの税務調査に関する事前通知は、通常、顧問税理士あてにあるものですが、場合によっては、直接会社に連絡されることもあります。
直接会社に連絡があった場合には、落ち着いて次の事項を伝え聞きメモなどしておいて顧問税理士に伝えましょう。
税務調査で予定している日時、調査日数や調査官の人数
税理士は、調査日数や調査官の人数がわかれば、おおまかにどういう税務調査が行われるか想定できます。
会社の規模にもよりますが、税務調査は、税務署の調査官1~2人で2~4日間で行われることが普通です。
ちなみに、調査日時はある程度柔軟に対応してもらえるので、会社の都合・要望をきちんと伝えましょう。
税務調査をする理由
税務調査の理由(「一般調査」、「反面調査」、「法人税・消費税還付調査」)がわかると、
事前に準備する事項の的が絞れてきます。
例えば、「反面調査」であれば、税務調査の主体は、取引先ですから、
取引先との証拠資料がきちんと提出できれば税務調査も早く終了します。
また、「法人税・消費税還付調査」であれば、還付の妥当性を確認するのが主ですから、
還付の原因が明確に説明できればスムーズに税務調査が進行します。
調査官の役職や所属部署
調査官の素性を事前に把握しておくことは有益です。
そのために調査官の役職は、必ず確認するようにしましょう。
税務署の役職は、上から「特別国税調査官」、「統括国税調査官」、「上席調査官」、「国税調査官」、「事務官」となっています。当然、上に行くほど経験・知識とも豊富となります。
また、税務署の部署には、特別な職務に精通した部署があります。
税理士は、事前に特別な部署については把握していますので、
どの部署が来るかでどのような税務調査が行われるのかがある程度想定できます。
いずれにしても、どのような調査官が担当するかで、税務署の力の入れようがわかります。
>>次の記事:税務調査への心構え【税務調査(法人税)への対応】
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