以前より企業の商品やサービスの宣伝には、主にテレビ・新聞・HPといった媒体が使用されていますが、近年若者を中心に急速にSNSが発達・普及し、動画配信サイト等の媒体でも使用されるようになったことで、事業者にとっても消費者にとってもより身近なものになりつつあります。
今回は、上手く活用することで企業価値や収益力を高めることにつながる広告宣伝費について、その範囲や経費計上するときの注意点をご紹介します。
この記事でわかること
- 広告宣伝費に該当するものは、不特定多数に向けた広告目的の支出。
- 費用に計上するタイミングは、実際に広告が掲載された時点。(例外あり)
- ロゴ作成費用は原則は広告費だが、商標登録する場合は無形固定資産となる。(10年間の減価償却)
01.広告宣伝費の範囲
以下に該当するような、不特定多数の人に向けた広告効果を意図した支出は広告宣伝費として計上が可能です。
◆広告宣伝費となる支出の例
- チラシ、パンフレット、ポスター、LP、バナー等の作成代
- テレビ、ラジオ、新聞、雑誌等の広告掲載代
- 会社案内の作成費用
- 広告目的で提供する製品の製作代
以下に該当するような、事業に関係する特定の人に向けた販売促進効果や関係性構築効果を意図した支出は、広告宣伝費として計上できません(販売促進費や交際費として処理します)。
◆広告宣伝費とならない支出の例
- 展示会、コンテスト、実演販売のための費用
- 商品サンプルの配布費用
- 接待、供応、慰安、贈答などの行為のための費用
- 宣伝効果が見込めない協賛金
02.経費計上するときの注意点
広告宣伝費を経費計上するタイミング
費用を支払った時ではなく、実際に広告宣伝を行ったときに計上します。
例)新聞や雑誌・テレビ等での広告掲載
× 契約を締結したり契約金を前払いしたりしたとき
〇 実際に各メディアに広告が掲載されたとき
複数年や事業年度にまたがる場合は、原則としてその広告が完了・終了したタイミングで計上します。
例外として、「契約期間が支払から1年以内」かつ「毎期同様の支払が発生」という条件を満たせば、来期分の費用を含めた1年分の金額を費用計上することが認められています。
広告宣伝費の要件を満たしているかの確認
広告宣伝費の要件に注意
企業側としては広告宣伝費という認識で支払ったとしても、その内容や相手先によっては交際費や販売促進費と税務調査で指摘される可能性があります。
広告宣伝費は税務上の損金になりますが、交際費は損金とできる金額に上限があります。税務調査でもみられますのでご注意ください。
企業のロゴを商標登録した場合は「無形固定資産」
企業のロゴ等を作成する費用は基本的には広告宣伝費となります。
しかし、そのロゴを商標登録した場合は原則として「無形固定資産」となり、10年間で減価償却します。(他の固定資産と同様、30万円未満の場合は、中小企業者等の少額減価償却資産の特例取扱いが可能です)。
今回は広告宣伝費の範囲と注意点について説明しました。
特に費用計上するタイミングは他の勘定科目と異なる部分があるため、正しい知識と適切な処理が求められます。
どういった支払が広告宣伝費に該当するかしっかりと見極めながら、企業価値と収益力を高めるための効果的な広告活動を行っていきましょう。
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