こんにちは。国税OB税理士の占部です。

みなさんは「国税OB税理士」とは何かご存じでしょうか?
ひとことで言えば、国税OB税理士とは、元税務署職員の税理士のことです。「OB税理士」とも呼ばれます。
当社でも、「納税者の権利を護る」という基本理念に賛同した国税OB税理士が所属しており、税務調査・申告書の点検・新人研修など様々な場で活躍しています。
今回は、国税OB税理士の前職である「税務署職員」について、私の体験も交えながらお話ししたいと思います。
※わかりやすいよう、簡単にお話ししています。

まず国家公務員試験に合格するところから

税務署職員になるには、まずは国家公務員試験に合格しなければなりません。一般的に大学を卒業して「国税専門官試験」を受けるか高校を卒業して「税務署職員採用試験」を受験するかです。それぞれ細かく言うと若干の違いがあるものの、研修(研修期間中給与ももらえます。)を経て税務署に配属されます。
国家公務員試験は9月ごろに第一次試験が実施されます。近年は公務員試験の予備校に通って採用される職員が多くなっています。現役合格者が減っている傾向がみられます。
現在は男女受験が可能ですが、私の時代は「男性に限る」という条件でした。当時は男性のみということで規律が厳しく、髪の長さからチェックされました。

税務署職員の配属とOB税理士の専門性

卒業時に配属先(勤務地・仕事)の希望を聞かれはするのですが、ほぼ希望通りになることは難しいのが実情です。人気なのは法人課税の調査担当、あとは資産課税、個人課税、徴収等でしょうか。
私は法人課税の調査担当が長く、国税局の調査査察部にも在籍しておりました。「調査査察部」という名刺を渡すと一歩引かれていましたが、福岡は地方局のため、調査部と査察部が一緒になって私が所属したのは調査部(課)のほうで大法人の調査担当でした。
現在、税理士として税理士法人に勤務しています。私以外にも複数のOB税理士がいますが、いずれも税務署職員時代の配属先に関連した専門分野を担当しています。

税務署職員からOB税理士になる場合も試験がある

税務署に勤めていない人でも、一般的に国家試験である税理士試験に合格すれば、税理士になれます。同様に、OB税理士の場合も試験があります。
この先どうなるかは不透明ですが、税務署に勤めて一定の試験等に合格すれば既定の年数を過ぎてから税理士の資格を取得できます。その後、最後まで勤め上げるのか税理士として開業するのか、税理士法人等に勤めるのかいろいろな人がいますが、私の場合は現在当税理士法人に再就職をして仕事をしています。当時の仕事とは多少違った内容ですが今はいろいろな経験ができて良かったと思っています。


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