令和4年1月1日から電子データの保存が義務となり、
その対応が迫られる電子取引制度について、
電子取引に係るデータ保存要件の詳細をお伝え致します。

【システム概要書の備付け要件関係】
書面以外も概要書の『備付け』が可能

Q.電子取引のデータ保存の要件に「システム概要書の備付け」がありますが、『備付け』とは、概要書を書面で保管しておく必要があるということでしょうか。

書面以外の方法で備え付けることもできます。オンラインマニュアルやオンラインヘルプ機能にシステム概要書と同じ内容が組み込まれており、明瞭に画面及び書面に出力できるようにしている場合には、システム概要書が備え付けられていることになります。

出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問19、電帳通4-6

【プリンタ等の備付け要件関係】
性能や設置台数は問わず

Q. 備え付けるディスプレイやプリンタは、どの程度の“グレード”のものを用意する必要がありますか。

電子データの内容を確認するためにディスプレイやプリンタを備え付ける要件については、その性能や設置台数に法令上の要件はありません。
ただ、「速やかに出力することができる」ことが必要となるので(電帳規2②二)、税務調査で電子データの出力が求められた際などは、速やかに対応できるようにしておく必要はあるでしょう。
出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問13

【検索要件関係】
2以上の項目組合わせの条件設定の意味

Q. 検索要件のひとつに、「取引年月日その他の日付」、「取引金額」、「取引先」に基づき、「2以上の記録項目を組み合わせて条件設定できること」があります。どのような場合にこの要件を充足するのでしょうか。

「2以上の記録項目を組み合わせて条件設定できること」としては、「A“又は”B」の組合せの検索は不要で、「A“かつ”B」での条件設定ができればよいです。
また、「A“かつ”B」の組合わせだけでなく、一の記録項目(A)で検索し、その検索結果として示された記録事項を対象に、さらに、別の記録項目(B)でいわば絞り込み検索をする方法でも要件を満たすとされています。

出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問32

データ保存システムがない場合の対応

Q.電子取引の取引情報をデータ保存するシステムがありません。どのように検索要件を満たせばよいでしょうか。

例えば、エクセル等の表計算ソフトにより、「取引年月日その他の日付」、「取引金額」、「取引先」の情報の一覧表を作成し、エクセル等の機能により、入力された項目間で「範囲指定」、「2以上の任意の記録項目を組み合わせて条件設定」をすることができれば、検索要件を満たすと考えられます。
他には、税務職員による電子データのダウンロードの求めに応じることとしたうえで電子データのファイル名を「取引年月日その他の日付」、「取引金額」、「取引先」を含む統一した順序で入力すれば、これらを検索の条件に設定できるため、検索要件を満たすと考えられます。
出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問33

【改ざん防止措置の要件関係】
タイムスタンプ等の措置の混在も可能

Q.改ざん防止措置の要件では、複数あるうちどれか1つを充足すればよいとされていますが、複数の措置が混在したり、また、電子データの保存場所が複数に分かれてもよいでしょうか。

タイムスタンプの付与や電子データの訂正削除の記録が残るシステムなど複数ある改ざん防止措置の要件は、電子データの様態に応じて行う措置が混在しても差し支えありません。
また、電子データの授受の方法等に応じて、格納先や保存場所が複数のシステムに分かれてもよいとされています。ただし、同じ取引先から毎月同一のシステムを介して請求書データをやり取りしているものの、合理的な理由がない状態で規則性なく保存先を散逸させるなど、整然とした形式等で速やかに出力できないような場合は、認められません。
例えば、A取引先についてはaシステムに、B取引先はbシステムにと、それぞれ取引データが格納されていることが分かるように管理が必要です。
出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問23

また、訂正削除の防止に関する事務処理規程の内容は、事業規模等を踏まえて個々に検討する必要がありますが、国税庁ウェブサイトにサンプルが公表されています。
出典:電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問24

その他、詳しくは下記ホームページをご覧ください。
電子帳簿保存法Q&A(一問一答)~令和4年1月1日以後に保存等を開始する方~|国税庁