こんにちは。税理士法人武内総合会計です。

返礼品の魅力もあって、今や多くの人が利用している「ふるさと納税」。

ふるさと納税制度そのものの拡充・改正により、地域経済に多大な貢献を果たしている一方、都市部から地方への住民税流出や自治体間での格差などの課題も生じています。

そんなふるさと納税ですが、2025年10月からふるさと納税のポータルサイトのポイント還元が全面禁止となります。

ふるさと納税の基本と今回の変更点について解説したいと思います。

1.ふるさと納税の基本

ふるさと納税は、「応援したい自治体」に寄付をすることで、寄付金のうち2,000円を超える部分について所得税と住民税から原則として全額(一定の上限あり)が控除される、日本のユニークな税制上の仕組みです。

【ふるさと納税の基本的な流れ】

Ⅰ. 寄付する自治体を選ぶ

  • 全国各地の自治体が、地域の特産品や名産品を「返礼品」として提供しています。
  • 寄付金額や返礼品の内容から、応援したい自治体を選びます。

Ⅱ. 寄付する

  • ふるさと納税のポータルサイト(例:さとふる、ふるさとチョイス、楽天ふるさと納税など)を通じて、希望の自治体に寄付を申し込み、クレジットカードなどで支払います。

Ⅲ.返礼品と寄付金受領証明書を受け取る

  • 寄付した自治体から、数日から数週間後に返礼品が届きます。
  • また、後日「寄付金受領証明書」が郵送されてきます。これは税金控除の手続きに必要なので大切に保管しておきましょう。

Ⅳ.税額控除の手続きをする

  • ふるさと納税の控除を受けるには、Ⓐ・Ⓑいずれかの手続きが必要です。

Ⓐワンストップ特例制度

  • 給与所得者で、確定申告が不要な方
  • 1年間の寄付先が5自治体以内
  • この条件を満たす場合、確定申告をせずに控除を受けることができます。

寄付した各自治体に「ワンストップ特例申請書」を提出することで、翌年度の住民税から全額が原則、税額控除されます

Ⓑ確定申告

  • ワンストップ特例制度の条件に当てはまらない場合

(個人事業主、寄付先が6自治体以上など)

  • 「寄付金受領証明書」を添付して、自身で確定申告を行います。

この場合、所得税と、翌年度の住民税からの税額控除の両方が適用されます

【税額控除と実質自己負担2,000円】

ふるさと納税は、原則寄付金の合計額から2,000円を引いた金額が、税額控除の対象となります。

この2,000円が、ふるさと納税を行う上での実質的な自己負担額となります。

ただし、この控除には「年間の上限額」が設けられています。

この上限額は、年収や家族構成などによって異なります。上限額を超えて寄付をすると超えた分は税額控除の対象外となってしまいます。

そのため、総務省のサイトや、ふるさと納税のポータルサイトでは、ふるさと納税額の目安一覧や控除上限額を計算するシミュレーションツールなどが用意されています。

【ふるさと納税のメリット】

・返礼品が貰える:寄付のお礼として、地域の特産品などを楽しめます。

・税額控除が受けられる:実質2,000円の自己負担で、寄付額に応じて所得税や住民税の税額控除が受けられます。

・地方を応援できる:自分が寄付したお金が選んだ自治体に役立てられます。

2.2025年10月からの変更点

2025年10月からの変更点は、ふるさと納税のポータルサイトのポイント還元が全面禁止となる事です。

これまで、ふるさと納税のポータルサイトを経由して寄付を行うと、サイト独自のポイントや他社ポイント(dポイント、PayPayポイントなど)が付与されるキャンペーンが、多数実施されていました。

しかし、2025年10月1日からは、こうした金銭的価値(=経済的利益)のあるポイントや特典の付与が禁止されます。この変更の背景には、以下の理由があるとされています。

  • 制度の趣旨適正化: ふるさと納税は、あくまでも「地方を応援する」という目的の寄付制度であり、過度なポイント競争は本来の趣旨から逸脱していると問題視されていました。
  • 返礼品競争の抑制: ポイント付与が過熱することで自治体間の競争が激化し、返礼品にかかる経費(広告費など)が増大する事態が懸念されていました。

 

なお、この変更はサイト独自のポイントや、ポータルサイトが提供する外部サービス経由のポイント還元が対象であり、クレジットカードやキャッシュレス決済により寄付金の決済をした場合のポイント付与は対象外ですが、ふるさと納税の決済を対象とした追加的なポイント付与については対象となります

 

 

今回の変更により、ふるさと納税をする方々にとっては、実質的な還元率が低下することになるため、9月は末日までふるさと納税の駆け込み需要が殺到しそうです。

上記に関するご質問は、顧問税理士または所轄の税務署にお問い合わせ・ご相談いただくのが良いかと思います。

 

※武内総合会計では、ふるさと納税のご質問・シミュレーションのみのご相談は受け付けておりません。